心理学で用いる手法をビジネスに取り入れることで、売上アップするケースは少なくありません。
特にバーナム効果という「占い」で使われる手法はビジネスシーンでも使われることがあります。
バーナム効果とは誰にでも当てはまる内容なのに、自分のことを言い当てられたように感じる心理現象のことを言います。
バーナム効果を熟知することで営業トークにも取り入れることができますし、売上アップも見込めます。
今回はバーナム効果をビジネスに活かす方法、ポイントと事例を解説しています。
そもそもバーナム効果とは?

バーナム効果とは占いや性格診断と言った場面で、誰にでも当てはまる曖昧な記述や発言が「自身のことが当てられている」と思ってしまう現象のことです。
例えば「あなたは繊細で落ち込みやすいですね」と言われたとします。
人は少なからず辛く悲しい場面にぶつかった時に落ち込んでしまう生き物であるのですが、それがあたかも自分のことを言い当てられたように感じ、自分の精神的内面の部分を吐露してしまいます。これこそがバーナム効果です。
ちなみに世に出回っている占いの書籍は99%がバーナム効果で成り立っているとも言われています。
バーナム効果は話す内容がインチキであろうと、話し方によっては人を信じ込ませることができます。
バーナム効果をビジネスに活用するポイント

バーナム効果は占い以外にも商品を売る際のキャッチコピーや営業トークでも活かされています。
例えば「どんな対策をしても肌荒れに悩む女性へ」というキャッチコピーがあったとしましょう。
この文章は「どんな対策をしても」という部分がバーナム効果となります。
バーナム効果は表現を曖昧にすることで「これは自分のことだ!」と思わせることができます。
バーナム効果をビジネスに活用するポイントは次の通りです。
「あなた」を主語にする
バーナム効果は個人に向けて伝えることでより効果が上がるとされています。
誰にでも当てはまるような内容を話す場合でも、ただ一人に対して話すことが重要です。
具体的には「あなたは〇〇で悩んでいませんか?」など「あなた」や名前を使って語り掛けることが大切。
自分にだけ向けられたメッセージはバーナム効果を生みやすくしますが、ビジネスシーンにおいては相手に悟られないようにすることもポイントのひとつです。
発信者の信頼度が高い方が良い
バーナム効果はその発言をする人の「信頼性」も大切です。
営業トークであれば正社員よりも肩書のあるポジティブな人が営業でバーナム効果を活かした方が効果が出やすい傾向にあります。
なぜなら人は信用していない相手の言葉を信頼することはないからです。
ビジネスシーンでバーナム効果を使う場合は相手との信頼関係を築く、もしくは肩書がある状態で行うことが大切なポイントです。
前向きな内容を強調する
バーナム効果はポジティブな言葉、表現、内容の時に効果が得られます。
もちろんネガティブな内容を使って共感を得ることも不可能ではありませんが、相手が共感を拒否することも考えられます。
一方でポジティブな内容は自分に当てはまる心理も手伝い、内容を飲み込みやすい傾向にあります。
バーナム効果をビジネスに活用した事例

こちらでは実際にバーナム効果をビジネスに活用する事例を紹介いたします。
セールストーク(営業トーク)
バーナム効果をセールストークで活用する場合は、「誰にでも当てはまる出来事」「誰にでも当てはまる関心」「誰にでも当てはまる悩み」を相手に確認し、それを解消できる手段として売り込みたい商品・アイテムを紹介するのが最適です。
買い手・消費者が商品を購入するには明確な動機が必要。
相手の精神的な悩み、関心を満たし解決できることを明確に説明し納得してもらうことで、買い手・消費者が商品を買う可能性がアップします。
バーナム効果を上手く活用することで買い手・消費者は「自分が言い当てられた」と感じ、自分の悩みを解消する商品と思い込むでしょう。
自分の悩み・心配事を言い当てられたと感じさせることで商品への興味・関心を引き寄せ、購入者のアクションを期待できます。
広告
SNS広告、リスティング広告などを含めた広告でもバーナム効果を用いることができます。
例えば「〇〇でお悩みのあなたに」などと特定の人へ向けたフレーズはまさにバーナム効果と言えるでしょう。
「体重が落ちくくなってきたあなたへ」「寝ても疲れが取れない、休む暇もない、頑張り屋のあなたに」などターゲットに当てはまるものが効果的です。
このようなフレーズ、言葉は購買意欲へと結びつけやすい傾向にあります。
バーナム効果をビジネスに活用するメリット

ビジネスシーンでバーナム効果が発揮されたとして得られるメリットは次の通りです。
相手からの信頼を勝ち取れる
バーナム効果は営業以外にも人材育成時のトークとしても活用できます。
人材育成時のトークで活用する際は社員からの悩みに対して占い師のような心境になることです。
例えば「〇〇さんはいつも同僚やクライアントに気を遣っているよね。周りのことをきちんと考えられる人だね」「〇〇さんは相手に合わせた話し方ができる気遣いができる人だよね」と言った言い方は、一見褒めているように感じますが、よく考えれば社会人として当たり前のことです。
しかし、受け手である社員は「自分のことをよく分かっている上司」と思うもので、好感を持たれます。
深いコミュニケーションがとれる
バーナム効果は「誰にでも当てはまる内容かつ相手が自分にだけ言っている」ことを強調することが重要。
よって相手の名前をいつもより多めに呼びかけることで効果が発揮できます。
こうすることで相手の自分に対する気持ちをポジティブに働かせることができます。
このようにバーナム効果を用いたコミュニケーションは信頼感も得られますし、深い関係性を築くことができます。
ビジネスシーンでバーナム効果を用いる注意点

バーナム効果はビジネスシーンでも活用できる便利な手法ですが、扱う際には注意するべきポイントがいくつかあります。
相手を観察してからバーナム効果を使う
結婚指輪をしていない上に結婚しているという前情報もない相手に対して子供の話をしようものなら「私は結婚してませんけど」と突っ込まれる可能性があります。
相手をよく知りもしないで間違ったことを伝えてしまうと、その後の信頼が得られにくくなります。
バーナム効果をビジネスシーンで使う場合は相手のことをきちんと分析し、相手の情報を収集した上で使うようにしましょう。
バーナム効果を多用しない
同じ相手に対して何度もバーナム効果を使うと、「なんかこの人適当に言ってるように感じる…」と思われてしまうことも…。
そうなれば最初は上手く信頼関係を築けたとしても、どこかのタイミングでバーナム効果がバレてしまう可能性があります。
バーナム効果に気づかれてしまうと、バーナム効果を得られなくなってしまいます。
同じ相手にバーナム効果を使う場合は使う頻度やタイミングに注意しましょう。
まとめ
今回はバーナム効果をビジネスに活かす方法、ポイントと事例を解説しました。
バーナム効果は誰にでも当てはまる曖昧な表現であるのに「自分のことを言い当てられた」と感じてしまう心理効果です。
ビジネスシーンではセールストーク、広告、採用選考でも活用されています。
ビジネスシーンでバーナム効果を使うことで個人へのアプローチをより強固なものにする可能性があります。
効果的に商品を売りたいならば、その商品を利用する可能性のある相手が何に共感を抱き、相手にどのような背景があるのかを考えて、活用するのがおすすめです。
・バーナム効果とは誰にでも当てはまる曖昧な言葉でも自分のことを言い当てられたと感じる心理現象
・バーナム効果は前向きな内容を強調するのが大切
・「あなた」を主語にすることで効果を得られる
・バーナム効果は広告やセールストークで活用できる
・バーナム効果は注意点があることを覚えておく

